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日産自動車は9月12日、燃料電池車(FCEV)「TeRRA(テラ)」SUVコンセプトをパリモーターショー(プレスデー:9月27日~28日、一般公開日:9月29日~10月14日)に出展すると発表した。
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テラは、「ムラーノ」や「キャシュカイ」など都市向けのSUV/クロスオーバーをベースして作られた4WD車。日産独自の出力密度2.5kW/Lの水素燃料電池をフード内に収め、水素燃料により発電。前輪を電気自動車(EV)「リーフ」に採用されているシステムで、後輪をコンセプトカー「PIVO」シリーズのようなインホイールモーター(IWM)で駆動する。後輪はそれぞれにインホイールモーターを内蔵するため、ドライブシャフトを不要とし、室内やアンダーボディーに突起なく、フラットな室内デッキを実現したと言う。
インテリアにおいては、ドライバーは中央寄りに配置されたフロントシートに座るため、視界が開け、すばらしい視認性を確保したとし、後席の乗員は、斜めに配置されたシートレイアウトにより、フロントの乗員の真後ろではなく、肩越しに前を見ることができ、すべての乗員が前方の景色を楽しむことができる。
また、電子タブレットをドライバーが車に差し込むことで車を起動させることができ、取り付けられたタブレットは、画面に速度や主要な性能を表示するほか、エンターテイメント、通信、ナビゲーションなどの画面に切り替えることができる。
日産の商品戦略室副本部長のフランソワ バンコンは、「本コンセプトでは、日産のSUV/クロスオーバーの強みをゼロ・エミッションの領域まで広げると同時に、日産が燃料電池車をゼロ・エミッション社会の新たな提案として明確に示すことに挑戦しました。また、オフロードを走る大きなタフなクルマではなく、日常の生活にも適したSUVを作り上げたかったのです。ユニークで革新的なシートレイアウトにより乗員の視界を広げることは、どのような環境でも全てをコントロール可能な感覚を乗員に与え、刺激的なドライビングエクスペリエンスを実現しています」とコメントしているほか、「水素が広く普及すれば、すぐに燃料電池自動車を量産する準備が整っているという、日産の姿勢を示すもの」としている。
【Car Watch,谷川 潔】