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米議会、ホワイトハウス、連邦準備制度理事会(FRB)は米経済の成長押し上げに悪戦苦闘しているが、米アップルが今週発表予定の新型スマートフォン(多機能携帯電話)、iPhone(アイフォーン)5がこれを実現してくれる可能性がある。
JPモルガンの主席米国担当エコノミスト、マイケル・フェロリ氏は、新型アイフォーンの売り上げが2012年第4四半期の経済成長率を年率換算で0.25~0.5%ポイント押し上げる可能性があると予測している。これは年末にかけて米経済をその他の成長押し下げリスクから守るのに寄与するかもしれない。
フェロリ氏は「たった1機種の電話がGDP(国内総生産)に影響をもたらし得るのか」と題する10日付の顧客向けノートの中で、こうした分析を行っている。JPモルガンの株式アナリストたちは、アップルが第4四半期にアイフォーン5を約800万台売り上げると予想している。もしアイフォーンの価格が600ドル(約4万7000円)前後で、うち約200ドルが輸入された部品だとすると、1台当たり400ドルが政府のGDPの計算に入ることになる(通信会社からの補助があるため、消費者はアイフォーンにこれほど支出しないかもしれないが、電話を販売する企業は通常、その製品単体の価格に基づいて売り上げを報告する、と同氏は説明する)。
これに基づいて計算すると、アイフォーン5の売り上げは四半期で32億ドル、年率にして128億ドルGDPを押し上げる。これは年率換算のGDP伸び率を0.33%ポイント押し上げる計算だ。同氏はこれがもっと大きくなる可能性さえあると指摘する。たとえ0.33%ポイントだったとしても、JPモルガンの第4四半期のGDP伸び率見通しである2%に対するダウンサイド・リスク(成長押し下げリスク)を限定的にするだろう。
フェロリ氏はこの予測値が「かなり大きいように見えるため、懐疑的に扱われるべきだ」と警告したが、同時に「われわれは、最新の証拠はこの予測と整合していると考えている」と指摘した。同氏によれば、アイフォーン4が昨年10月に販売された際、コアの小売売上高の伸び率0.8%のうちの大半がインターネット販売とコンピューター・ソフトウエア販売の分野から来ていた。この2分野はともに月ベースで過去最大の伸びを記録していた。こうした店舗における第4四半期の販売の前期比での伸びは、それがアイフォーンに起因していたとすれば、第4四半期の経済成長を0.1~0.2%ポイント押し上げていたはずだ。アイフォーン5の発売時には、これ以上の伸びになるとみられるため、成長押し上げに関する最新の予測数字が「妥当」になると同氏は指摘する。
経済成長の予測専門家たちは、年末に向かって進むにつれ経済成長の予測を下方修正している。その背景には「財政の崖」、原油価格の上昇、それに干ばつといった脅威が米経済を圧迫していることがある。経済予測を行っているマクロエコノミック・アドバイザースは先週、第3四半期のGDP伸び率の予測を1.5%に、第4四半期を1.4%に引き下げた。干ばつが農業生産高にもたらす影響が主因で、ともに0.7%ポイントの下方修正となった。
来年は、干ばつからの回復により上半期のGDP伸び率予想は0.7%ポイント押し上げられるとみられている。
今年第1四半期の米経済成長率2%だったが、第2四半期には1.7%に減速した。昨年第4四半期の米経済成長率は、年初来の急激な落ち込みを経て、4.1%に回復している。