自民党は１３日、中小野党が提出した内閣不信任決議案をめぐる９日の衆院本会議採決で、棄権するとの党方針に反して賛成票を投じた中川秀直元幹事長や小泉進次郎青年局長ら７人の戒告処分を決め、通告した。戒告は８段階ある処分のうち２番目に軽い。党執行部は党内に首相を追い詰めなかったことへの不満から処分見送りを求める声もあったため、「甘い処分」（幹部）にとどめた。

　７人のうち中川、小泉両氏と塩崎恭久元官房長官、柴山昌彦衆院議員の４人には、石原伸晃幹事長が党本部で処分を伝達、文書も手渡した。菅義偉元総務相、河井克行、松浪健太両衆院議員の３人は「日程が付かない」と回答したため事務所を通して通知した。

　中川氏はこの後、記者団に「どんな処分も受け入れる」としながらも「国民の大多数が内閣を信任していないのだから、不信任案賛成という当然の行動に出た」と強調。小泉氏も「賛成票を投じる以外は考えられなかった」と語るとともに、執行部に対しては、早期解散に向けて攻勢を強めるよう求めたことを明らかにした。