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政府は28日、中長期のエネルギー政策に対する国民の意見を分析する3回目の検証会合を開き、「過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいる」とした報告書案を提示した。政府の掲げる「脱原発依存」を追認した格好だが、「原発ゼロ」のスピード感や実現可能性への懸念も併せて指摘した。
報告書案は2030年の総発電量に占める原発比率の3選択肢を巡り、政府が実施した「討論型世論調査(DP)」や意見聴取会などの結果を分析した。DPでは「0%」案の最終的な支持率が46・7%となるなど原発ゼロを求める声が半数近くを占めたが、参加者の偏りなどに言及。「15%」「20~25%」案などゼロ以外の選択肢への支持も5割を占めていると指摘、「原発ゼロについて半数程度の国民が懸念を有している」と分析した。
選択肢の前提となった「2030年」までというスピード感や実現可能性については、「意見が分かれる」と説明。これらの意見対立を解消するために、使用済み核燃料の処理問題や、再生可能エネルギー拡大について道筋を示すことを求めた。その上で、「政府は大きな方向性を明示する一方、反対意見などへの回答も用意すべきだ」と注文を付けた。
検証会合は政府のエネルギー・環境会議に報告書を提出。これを受け、政府は来月にも将来の原発政策の方向性を示す「革新的エネルギー・環境戦略」を策定する方針。
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